まるころブログ。

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- バカでいたい -

「英語喋ってよ」という悪魔の要求

 

 

 

こんにちは。はい、早速ですが、そこのあなた、今すぐ英語を喋ってください。

 

 

 

 

 

あなたはどんな返答をしただろうか。そもそも返答できただろうか。突然言われると中々の難題だろう。一体、正しい返答とはなんなのだろうか。

 

 

 

たまに日本にくると、必ず言われる「英語喋ってよ」という要求。留学に行ったことがある人や、ハーフの人なら誰しもが経験しているだろう。そして知っているだろう。この要求に対する正しい返答はないということを。

この記事では、あなたと友人の要求と返答を会話形式にして、いくつかの例を挙げていく。そして、この悪魔の要求に対する回答例と、その回答が作り出す場の雰囲気について解説していき、最終的には、この難問に対する結論を提示しよう。

 

 ※こんな無神経な要求ができるのは、友達という関係にある人しかいないので、要求する側は「友人」という設定にする。

 

 

友人「英語喋ってよ」

 

1. あなた「え...」

  友人「なんか喋ってよ」

  あなた「いや...」

  友人「...」

これは、まだこの悪魔の要求に慣れていない人の回答である。あなたのコミュニケーション能力に多少の問題がある気もするが、突然こんな要求をされたら、戸惑ってしまうのも仕方がない。もちろん、戸惑ってあたふたしてしまうと、会話は中断され、気まずい空間が出来上がってしまう

この友人がノリのいいうるさい奴だった場合は、気まずい空気にはならないかもしれないが、「なんだよ喋れよ〜」としつこく要求されたり、「何恥ずかしがってんだよ〜」などと言われることだろう。気まずさは逃れられても、あなたはこの友人に恨みを覚えることになる。

しかし、友人がノリの悪い静かめな奴だった場合、事態は収集がつかなくなる。両者沈黙不可避だ。長い沈黙が続くことだろう。果たして、この沈黙を抜け出せるような話題が見つかるまでに何分かかるのだろうか。考えただけで寒気がする。

 

ここまで読んでお気付きかと思うが、悪魔の要求に対する「え...」という返答は、どんな場面においてもミスチョイスであり、最低最悪の返答と言っても過言ではない。

 

2. あなた「How did you ask me this kind of question?」

  友人「..................すごいね。」

  あなた「お、おう」

  友人「...」

これは、あなたが要求通り英語で返答したケースである。なので別にこの英文である必要はなく、どんな英語でも同じだ。この場合は要求に乗ってあげたにもかかわらず、変な空気になってしまう。なぜなら、あなたが英語を話したところで、友人には理解してもらえないからだ。友人は「すごい」以外に何も言えない。

ノリのいい友人なら、「すご!かっこよ!」などと盛り上がるが、それだけである。ひたすら「すご!」などといった褒め言葉を言われることになる。あなたからしたら「お、おう」でしかない。

言われたことのある人ならわかるように、「英語喋ってよ」と言われて、すぐに何か適当に英語を話すのは簡単なことではない。慣れている人なら、おきまりのパターンを持っているかもしれないが、慣れていない人にとっては、咄嗟になんのお題もなく英語を話すのは中々難しい

そんな状況で、頭を回転させて、わざわざ要求に乗って英語を話してあげても、 返ってくるのは「すごい」などといった、ありきたりの褒め言葉。褒められるのが好きな人にとっては、十分なのかもしれないが、筆者にとっては「は、それだけかよ」という感じである。

 

と、大した盛り上がりにはならないが、要求に乗って英語を話すというのは有りだ。友人からしたら、「すごい」以外に言うことがないとはいえ、要求に乗ってもらえたのだから悪い気はしないだろう。場の雰囲気はそこまで悪くはならないが、あなたへの負担が大きいのが、このケースである。

 

3. あなた「やだよ。」

  友人「え、いいじゃん。なんでよ。」

  あなた「そんな突然喋れって言われて喋れるようなもんじゃないから。」

  友人「あ、そっか...ごめん....................」

これはあなたが正直に要求を断ったケースだ。あなたはこんな無神経な要求に答えたくないのだから、正直に断って構わないし、何も間違っていない。しかし問題なのは、この要求をしている友人は、この要求をそんなに難題だと思っていないということだ。むしろ簡単な要求だと思っているかもしれない。そんな要求をあっさり断られたら、友人は不思議がり、その後あななたがその要求が無茶振りだということを指摘してしまったら、友人は罪悪感を感じることになる。そして場の空気は最悪に。

この友人がノリのいいタイプだった場合、おそらく「え〜ノリわる〜」という、言われたら最後の悪魔のセリフを言われることになる。このセリフを言われたら終わりだ。もうあなたの勝ち筋は残っていない。

 

と、お気付きのように、要求を断るというのもいい選択ではない。場が気まずくなるか、あなたが悔しい思いをするかの2択だ。この要求を簡単なものだと思っている友人にとって、あっさり断られてしまうのは腑に落ちない。

 

4. あなた「じゃあさ、日本語喋ってよ。」

  友人「................」

  あなた「難しいでしょ〜」

  友人「こりゃ一本取られたわ〜」

これは、あなたが要求を受け入れも、断りもせず、むしろあなたが要求し返すというケース。自分のした要求が無神経だったと気づいていない友人に対してはかなりの有効打になるのがこの要求返しというテクニックだ。全く同じ要求の日本語バージョンをお返しすることで、友人にこの要求がいかに難題なのかを教えることができる

あなたがあまり高圧的な態度で要求返しをしてしまうと、友人に罪悪感を感じさせてしまい、気まずくなる可能性もあるが、軽く優しめに言えばそんなことにはならないだろう。まさかの要求返しをされた友人にとっては、まさにTouche!といった感じだろう。

中々上手い返答にも思えるが、友人のプライドが高い場合は要注意だ。この返答は友人のプライドをズタズタにする可能性がある。要求返しをされ、何も答えることができなかった友人は、今後あなたのことを恨むようになるかもしれない。

 

と、人を選べば「じゃあさ、日本語喋ってよ。」という要求返しはかなり上手い返答である。友人を少し困らせてしまうかもしれないが、あなたの負担も少ない上に、友人に悪い思いもさせない。ただし、プライドが高い友人にはタブーだ。

 

結論

ここまで

  1. 戸惑って何も言えない
  2. 要求通り英語を喋る
  3. 要求をシンプルに断る
  4. 「日本語喋ってよ」返し

と、4通りの返答パターンを紹介したが、どれも欠点があり、完璧な返答は存在しなかった。ただ、それぞれ使いやすい場面はあるので使い分けることによって、あらゆる場面を乗り越えることができる。とはいっても、1と3の返答は論外で、どんな場面でもいい方向には傾かない。となると2と4が有効なようだが、使い分けは中々難しく、しっかりと友人を分析し、知っておかなければならない。

具体的に言うと、友人との上下関係を認識しておく必要がある。たとえ同級生の友人だとしても、多少の上下関係と言うものは存在し、何でもかんでも言えるような友人、あまり上から強めに言えないような友人、どちらもいるだろう。

何でもかんでも言えるような友人に対してなら、4の返答が正解だ。2の返答を選んでしまうと気まずい空気になりかねない。4の返答をしてしまえば、おそらくあなたが会話の主導権を握れるので、どんな方向にでも会話を傾けることができる。筆者はだいたい「本当、この無神経な要求してくる人多いんだよね〜」と言う話題に繋げる。

しかし、あまり上から強めに言えないような友人に対しては、4の返答をしてはいけない。このような友人は自分自身のことを、あなたより上の立場だと思っており、4の返答によりこの友人のプライドを壊してしまうと、後々関係が悪化する可能性がある。なので、このような友人に対しては2の返答をすべきである。友人からしたら、要求に乗ってくれたあなたに良い気を持ち、褒めて、話を広げてくれるに違いない

 

 

と、「英語喋ってよ」という悪魔の要求について、この要求をされる可能性のある人のためにまとめてきたが、その可能性のない人にも一言言いたい。

「英語喋ってよ」って聞くな!!

海外からきた人の英語を聞きたい気持ちはわかる。だが、無神経に聞いてはいけない。どうしても聞きたいのなら、「こういう時は英語でなんていうの?」など、ちゃんとどんな状況で使われる英語を聞きたいのかを明確にしてくれ