まるころブログ。

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- バカでいたい -

アメリカの州立大学寮の裏側。パリピ部屋

 

アメリカの州立大学内の寮で1年間生活した筆者の経験談。寮内には”パリピ部屋”が存在した。

 

 

筆者は大学時代、アメリカの大学寮で1年間生活していた。もちろん一緒に生活していたのはアメリカ人の大学生だったのだが、日本人からしてみるとアメリカの大学生は真面目に勉強しているイメージがあるのではないだろうか。それはおそらく、日本にいると「日本の大学は入学するのが大変で、アメリカの大学は卒業するのが大変」といったフレーズをよく耳にするからだろう。これは間違ってはおらず、確かにアメリカの大学の方が厳しく、気が抜けていると卒業するのは難しい。

しかし、気が抜けない、ということが、アメリカの大学生が真面目だ、ということに繋がるわけではない。なぜなら、アメリカの大学に入学するのは簡単だからだ。まだ就職したくない〜遊びたい〜という理由で大学に入学するアメリカ人も多い。そうやって入学して遊んでばっかりいる人の中には、1年目で退学をしたり、卒業に5年かかったりする人も少なくない。

そんなアメリカの学生と1年間生活し、筆者はアメリカの大学生の実情を知ることとなる。なんと、筆者の隣の部屋は、遊ぶために大学に通っているアメリカ人の溜まり場だったのだ。筆者はこの部屋を”パリピ部屋”と呼ぶ。

ちなみにパリピとは、パーティピーポーの略称で、パーティが大好きな人のことを指す。去年、日本に一時帰国して、この単語の存在を知った時には、なぜか体が拒絶反応を示したが、今では不真面目に遊んでばかりいる人を軽蔑する単語として、多様させてもらっている。

 

先に断っておくが、これはあくまでも筆者の通っていた大学での話であり、もちろん大学によって、また大学は同じでも寮によって異なる。ただ、規模の大きい州立大学ではほとんど同じ状況だと考えても良いだろう。

 

大学寮生活(表)

表の生活について。

まず、アメリカの大学寮に悪いイメージを与えないよう、(筆者を含む)真面目なアメリカの大学生の生活を伝えよう。

筆者の住んでいた寮では300人ほどの学生が生活しており、各部屋2人で、フロアごとに男女で分けられ、各フロアには寮生が約20人とRA(Resident Assistant)が1人ずつ住んでいた。

寮、と聞くと、誰かが毎日料理を作ってくれて、住んでいる学生は勉強してるだけでいい、といったイメージを持っている人もいるかもしれないが、私の寮ではそんなことはなく、ただ生活スペースが与えられただけという感じだった。

そんな寮内ではフロアごとの学生の仲が良く、常に行動を共にするほどだ。ハロウィンなどの行事がある時は、各フロアのRAが主催で、寮の中庭でイベントを開く。そのようなイベントがある時には、ほとんどの寮生が中庭に出てきて、みんなでダンスをしたりする。この盛り上がり、団結力は寮で生活しないと経験できないだろう。

このように、アメリカの学生寮は、友達を作るには最適な場所である。特に日本人のような、英語がそこまで上手くない留学生にとっては、嫌でも現地の友達ができるというところは理想的と言えるだろう。ただ、間違った友達を選んでしまうと、以下のような寮生活のダークサイドに落ちることになる。

 

 大学寮生活(裏)

裏の生活について。表があれば、裏がある。

筆者は幸い間違った友達とは深く関わらずに済んだが、隣の部屋が完全に寮生活の裏側を生きる人たちの溜まり場だったので、丸1年間、その裏側の生活の様子を見てきた。

 

まず、なぜその部屋がパリピ部屋になってしまったのか。これは単純に、ドラえもんでいうジャイアンとスネ夫のような2人が同じ部屋になったからだ。大学の裏側を生きる学生の中心的な2人が隣の部屋には住んでいた。最初はなんともなかったのだが、同族が集まるとさらに同族が集まってくるのだろう、いつのまにか隣の部屋には光が差し込まなくなっていた(気がする)

昼間はパリピ部屋は機能しておらず、夜に本領を発揮する。パリピ部屋といっても、別にわいわいパーティばかりしていた訳ではない。夜になると静かにパリピ部屋に人が集まっていき、ひそかに何かが行われていたのだ。

 

 

ある晩、筆者にそのパリピ部屋に入る機会が訪れた。酔ったパリピ部屋の住人が筆者を、ショットきめようぜ〜、と誘ってきたのだ。前からパリピ部屋で何が行われているのかは気になっていたので、誘いに乗り、パリピ部屋に乗り込んでみた。みんなで可愛くビールでも飲んでわいわいしてるのかなあ、と思っていた筆者だったが、実際に乗り込んでみて、想像を遥かに超える光景を目撃した

ビールはもちろん、みんなでウイスキーでショットをきめまくっていた。ちなみにアメリカでは、お酒は21歳からなので、ほとんどの大学生にとっては違法となる。アメリカでお酒を買うには必ず身分証明が必要で、もちろん寮の規定でもお酒の寮内への持ち込みは禁止されており、定期的に検査があったため、寮生が大量のお酒を所持しているのはかなり難しかったが、パリピ部屋の住人たちはタンスの裏の隠れたスペースに大量のお酒を隠し持っていた。

お酒だけではない。パリピ部屋はかなり煙たかった。みんなでタバコを吸っていたのだ。ただ、寮内での喫煙は禁止されてはいたが、アメリカの法律上タバコは18歳から吸えるので、パリピ部屋の住人たちは平気で隠し持っていた。普通のタバコだけならよかったのだが、彼らの中にはマリファナを吸っている者も少なからずいた。ちなみに筆者の通っていた大学の州では、マリファナは違法。葉っぱを粉々にして、紙に包んでタバコにする、というドラマでしか見たことのなかった光景を、まさか目の前で見ることになるとは思わなかった。

しかし、お酒、タバコ、マリファナ、こんなの可愛いもんだ。というのも、パリピ部屋の住人たちはこれらだけでは満足していなかった。筆者が自分の部屋に戻りたいと思い始めた頃、パリピ部屋の住人の1人が何かを持ってパリピ部屋に入ってきた。パリピ部屋の精鋭たちがそれを口に入れて盛り上がっており、最初は何だろう、と思っていたが、その物をみた瞬間、筆者は察した。薬である。白く丸い錠剤、違法ドラッグというやつだ。どんな効果のある薬かはわからなかったが、食べたパリピの呂律が回っていないのは明らかだった。彼らは違法ドラッグにまで手を出していたのだ...

 

 

さすがにやばいと思い、トイレを口実にパリピ部屋から逃げ出した筆者だったが、そんなパリピ部屋のやばいパーティはかなりの頻度で開催されていた。

後日パリピ部屋の住人にどこで違法ドラッグを手に入れているのか聞いて見たところ、どうやら密売人が乗ったワゴン車が寮の前にきて、マリファナやドラッグをこっそりと売っていたようだ。本当いい迷惑だ。

 

と、このようにアメリカの州立大学寮の裏側では、パリピたちが

  • 大量のお酒を隠し持ち
  • タバコだけでなく、マリファナを吸い
  • さらには違法ドラッグにまで手を出している

という状況にある。

ちなみにそのパリピ部屋の中心人物の1人は、わずか4ヶ月で大学を去り、もう1人も2年生にならずに退学してしまった。

 

最後に

 

この記事を読んで、アメリカはやっぱり怖いところだ、と思った人も多いと思うが、そんなことはない。覚えておいてほしいのは、こんな危ないことをしているアメリカ人は極少数で、99%のアメリカ人はとても親切で、日本人よりも気が利くいい人たちだということだ。ただし、アメリカに留学する機会があるのなら、こういう人たちが少なからずいるということも覚えておかなければならない。普通に生活していれば関わる機会はないと思うが、万が一誘われても、筆者のように興味本位で誘いに乗らないことが重要である。