まるころブログ。

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【実体験】ポケモンを通じて外国人の友達はできるのか。

ポケットモンスターシリーズは、世界中で愛されており、サンムーンの2016年ゲーム売り上げ本数は世界2位と、かなりグローバルなゲームである。そんなポケモンを通じて外国人の友達はできるのか、について実体験を元にまとめていく。

 

ポケットモンスターサンムーン(以下ポケモンSM)の舞台はハワイであり、ハワイに引っ越してきたばかりの日本の少年が現地の友達とともに島巡りをするというストーリーである。ゲーム内の主人公は(現地の言語がわからないためか)無口だが、それでもポケモンを通じて、ハウやリーリエといった友達ができている。おそらく、ゲームフリーク側も、ポケモンは言語を超えたコミュニケーションツールだ、という認識があるのだろう。

おまけにポケモンSM発売当初のテレビCMは、ハワイに引っ越してきたばかりの日本の少年が言語の壁にぶち当たり、同級生の輪に入れず悩んでいたところ、ポケモンSMをきっかけに現地の友達とコミュニケーションが取れるようになる、という内容だった。このCMを見た限りだと、ポケモンをやっていれば外国人の友達ができる上に、コミュニケーションも取れそうである。

 

 

筆者の友人

さて、実際のところはどうなのだろうか。

結論から言わせてもらうと、筆者は一年の大半はアメリカで生活をしており、アメリカ人や中国人といった外国人と関わる機会が多いのだが、ポケモンの話をできる友達は一人もいない

筆者の英語力、コミュニケーション能力に問題があるのでは?、と思った人もいるかもしれないが、そんなことはない。確かに英語はネイティブ並に話せるわけではないが、英語で会話をしていて困ることはない程度の英語力はある。コミュニケーション能力に関しても、そこまで高くはないが、趣味を聞き出すことくらいはできると思っている(実際、ポケモンをやっているアメリカ人の友達は数人いる)。

 

ポケモンをやっている友達はいるのに、ポケモンの話をできる友達はいないのだ。 

ポケモンSM発売当初だけはストーリーの話でアメリカ人の友達と盛り上がったことはあるが、今ではそんなことはなくなり、未だにポケモンSMをやっているアメリカ人の友達とでも、ポケモンの話をすることはなくなってしまった。

 

 

なぜ???

では、一体なぜなのか。

 それは、プレイしている言語が違うから、である。もちろんアメリカ人の友達は英語でポケモンSMをプレイしており、筆者は日本語でプレイしている。

ゲームの内容自体は同じなので、上で言ったように、ストーリーの話はできるのだが、ポケモン、特性、技などは全ての名前が英語と日本語では全く違うので、それらのワードで盛り上がることはできないのだ。

サブROMを英語でプレイしたことがある人は分かると思うが、いくら英語ができる人でも、スムーズにストーリーを進めることができない。なぜならポケモン、特性、技などの名前はポケモン界の固有名詞であり、言語によって異なり、いくら英語ができる人でも、ポケモンの画像や技特性の説明を見るまでそれがなんだかわからないからである。

 

急だが、ここで実際にジェイコブ君と会話してみてくれ。

ジェイコブ: What moves does your Mandibuzz have? I'm wondering if I have Fury Attack for mine.

 

すらすら返事ができただろうか。余裕でできた人なら、ポケモンを通じてアメリカ人の友達ができるだろう。このジェイコブのセリフの中には、ポケモンを英語でやっていないとわからない単語が3つある。"moves", "Mandibuzz", "Fury Attack"の3つだ。それぞれの意味は、「技」「バルジーナ」「みだれづき」である。なので、ジェイコブのセリフを日本語訳すると、

ジェイコブ「お前のバルジーナどんな技覚えてる?おれのやつにみだれづき覚えさせようか迷ってんだよね〜

となる。あなたは「みだれづき」なんてバルジーナに覚えさせるべきではないことをちゃんと教えてあげられただろうか。あなたがちゃんと指摘してあげなかったせいでジェイコブのバルジーナはとんでもないゴミになってしまったかもしれない

 

というように、英語でポケモンの技構成の話をするのはかなり難しい。今現在(SMレーティングシーズン3)ポケモンをやっている人は、ほとんどが厳選、育成をしっかりやっているレートガチ勢であるため、ポケモンの話をするとなると、自然に専門的な話になってしまう。技構成の話だけでなく、レート対戦をやっている人たちの専門的な話を英語でするとなると、英語でのポケモンの知識が、日本語でのポケモンの知識と同量必要になってくるのだ。

 

実際、筆者は気まずい経験をしている。

ポケモンSMのレート対戦が盛り上がり始めた頃、筆者はアメリカ人の友達2人がポケモンの会話をしていたため、あまり仲良くはなかったが、会話に乱入した。なんとなくどんな会話をしていたのかはわかったのだが、肝心のポケモン名が全くわからなかったため、英語のネイティブスピーカー2人のスムーズな会話に全くついていけず、渡米したばっかりの頃に英語が分からずよく使っていた愛想笑いを久しぶりに使ってしまった。それからその2人とは一度もポケモンの話をしていない。

 

 

 

まとめ

 ポケモンが世界的に人気であり、世界中にポケモンをプレイしている人がいることは確かだが、ポケモンというゲームは言語を超えたコミュニケーションツールにはなり得ない。なぜなら、固有名詞が非常に多く、会話をするにはそれらの知識が必要になってくるからだ。

確かに、純粋な小学生のようにストーリーを楽しむだけであるなら、ストーリーの話で盛り上がれるだろう。しかし、レート対戦を楽しんでいるような大人が外国人と専門的なポケモンの会話をするとなると、全く話が変わってくる。

もし、あなたが外国に行った時に、自己紹介で趣味がポケモン、と言いたいのなら、事前に英語のポケモンの知識を頭に詰め込んでおく必要があるので、注意すべきだ。

 

 

 

趣味を通じて外国人と仲良くなりたいのなら、スポーツをした方が手っ取り早い。